オーケストラのリハーサルも始動(弦セクションから)

制作の現場から

オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』、いよいよオーケストラのリハーサルも始まっています。といってもニッポニカではまず、弦セクションのみの練習からスタート。長い間眠っていた作品は特に、事前にできるかぎり整備した楽譜でも、いざ音を出してみると要確認事項が次々と出てきます。まずはセクション練習の段階で丁寧に楽譜に取り組むことが、本番間近の練習の充実度を高めることにつながります。
それにしてもオペラ『ニホンザル・スキトオリメ』は手の込んだ作品。弦楽器のみで歌も入らない段階では、まだ全体のイメージはなかなかつかみづらく、地道なリハーサルの積み重ねです。このような音楽の土台作りを辛抱強く指導してくださるのが、副指揮者・四野見和敏さんです。オーケストラのすべての下稽古だけでなく、ご自身で組織されている精鋭揃いの合唱団「ヴォーカル・コンソート東京」を率いて合唱指揮も担当してくださり、まさに八面六臂のご活躍です。
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オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』は未出版作品なので当然ながら作曲家の自筆総譜(スコア)を使用して練習することになります。間宮芳生自筆譜は筆跡秀麗ですがオーケストラが大編成のため各楽器の音符は本当に小さく、このスコアを読み解くために、四野見さんは今回わざわざ専用の眼鏡を新調なさったそうです!(写真は先日のリハーサル風景。この眼鏡、一部で「スキトオリメガネ」と呼ばれています)