メイキング・オブ・オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」

制作日記

オーケストラ・ニッポニカ第34回演奏会《間宮芳生》90歳記念 オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」(1/27(日)すみだトリフォニーホール大ホール) 指揮・野平一郎/演出・田尾下哲/衣裳・萩野緑/照明・西田俊郎。
~前日リハーサルから当日終演後まで、53年ぶりの上演の舞台裏をご紹介します。
(写真撮影:澁谷学さん、またはオーケストラ・ニッポニカ~撮影者は個々の写真ごとに表記)

(↑上の写真:オーケストラ・ニッポニカ公演前日1/26は照明バトンの設置からスタート。照明は西田俊郎さんです。

 

まず公演前日1/26のリハーサルから、第1景「森の肖像画コンテスト」。このとき歌っているのは、写真には写っていないスキトオリメ(大槻孝志さん)ですが、歌っていない3人が揃ってスキトオリメを注視する表情の演技にご注目、これぞオペラ歌手!
「ソノトオリメ」役の山下浩司さん(右)は、芸術家としてのスタンスが正反対であるスキトオリメの発言に険しい表情。
「オトモザル」役の原田圭さん(中央)は、女王に対する無礼な発言に驚愕している表情。
そして聡明で強い役柄の「女王ザル」田崎尚美さん(左)は、動ぜず落ち着き払ってスキトオリメを見ています!
(写真:オーケストラ・ニッポニカ)

 

明けていよいよ公演当日1/27。ステージリハーサルを控えて、左:舞台監督の奥平一(当団運営顧問) 右:インスペクターの門倉昭一(団員
(写真:澁谷学)

 

歌手の皆様は本番の衣裳とメイク完了!
左から、スキトオリメ役の大槻孝志さん(テノール)、女王ザル役の田崎尚美さん(ソプラノ)、オトモザル役の原田圭さん(バリトン)
衣裳:萩野緑さん
(写真:澁谷学)

 

左から、ソノトオリメ役の山下浩司さん(バスバリトン)、「くすの木」役の北川辰彦さん(バスバリトン)、「男」役の根本泰彦さん(俳優)
衣裳:萩野緑さん
(写真:澁谷学)

 

「ニホンザル・スキトオリメ」の物語に「中世の十字軍の闘い、あるいはヨーロッパの宗教戦争のようなイメージ」を抱いた間宮芳生は、「バッグ・パイプ、そしてリュート、ブロック・フレーテを中心とした古楽器のアンサンブル」を用いました。
大活躍してくださった名手の皆さん、左からバグパイプ(ミュゼット)の上尾直毅さん、リコーダーの高橋明日香さん、リュートの金子浩さん
(写真:澁谷学)

 

客演コンサートマスターの山口裕之さん。小さな「古楽アンサンブル」の独奏ヴァイオリンも素晴らしい音色。(指揮・野平一郎が書いた最初の弦楽四重奏曲の初演は、山口裕之さんだったそうです!)
(写真:澁谷学)

 

ステージリハーサルでは舞台への出入りも含めてリハーサル。出待ち中のキャストの皆様
右から、「男」役の根本泰彦さん、白い衣裳の背中が「スキトオリメ」大槻孝志さん、「女王ザル」役の田崎尚美さん、「ソノトオリメ」役の山下浩司さん
(写真:澁谷学)

 

本番のメイク、衣裳を身に付けて舞台に出そろったキャストの迫力とオーラを間近に見て、合唱団もオーケストラの楽員も思わず釘付け
(写真:澁谷学)

 

指揮・野平一郎(オーケストラ・ニッポニカ ミュージック・アドヴァイザー)
(写真:澁谷学)

 

ステージリハーサルの合間に、「スキトオリメ」大槻孝志さんと「くすの木」北川辰彦さん
左端は「男」役の根本泰彦さん
(写真:澁谷学)

 

2019年1月27日(日)15時15分、すみだトリフォニーホール大ホール、開場しました! 開演までの字幕はこのように表示
(写真:オーケストラ・ニッポニカ)

 

まもなく開演、本番の出待ち中のキャストの皆様。手前から「男」根本泰彦さん、右が「くすの木」北川辰彦さん、左「スキトオリメ」大槻孝志さん、その奥「女王ザル」田崎尚美さん、「オトモザル」原田圭さん、「ソノトオリメ」山下浩司さん
(写真:澁谷学)

 

指揮・野平一郎の「長年あたためてきた夢」であったオペラ『ニホンザル・スキトオリメ』の再演がいよいよ始まるのです(写真:澁谷学)

 

5人の歌手と1人の俳優に続いて、指揮・野平一郎が舞台へと向かいます。客席ではもちろん、オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」の作曲家にして野平の師・間宮芳生が見守っています(写真:澁谷学)
プロローグ~第3景まで演奏して休憩20分。
後半の第8景で大活躍するパイプオルガンの室住素子さんとアシスタントの山根采夏さんは、オルガン席に通じる階段でスタンバイ(写真:澁谷学)

 

休憩後は委嘱新作「女王ざるの間奏曲」の世界初演に続いて第4景~エピローグ。最後のティンパニの響きが消えて全景暗転…沸きあがる拍手の中を舞台に登壇し満場の喝采を受けた間宮芳生(1929年生まれ)。楽屋で歴代の弟子からも祝福。右から作曲家・糀場富美子氏、同・寺嶋陸也氏、左端より同・権代敦彦氏、同・吉川和夫氏。
(写真:オーケストラ・ニッポニカ)

 

「完全な旋律化から、ほとんどせりふに近い、デクラマシオン・スタイルまでのあらゆる段階が用いられている」(間宮芳生の言葉)、いずれも困難な大役になり切ってくださった歌手のみなさまも、ようやくこぼれるような笑顔に
左:「女王ザル」田崎尚美さん、「くすの木」北川辰彦さ
右:いかにも「オトモザル」らしいポーズをとってくださった原田圭さん
(写真:いずれもオーケストラ・ニッポニカ)

 

オーケストラ・ニッポニカ「応援団」の方々も次々と楽屋にいらしてくだいました。
左:ピアニストの高橋アキさん
右:声楽家・ソプラノ歌手の天羽明恵さん
(写真:いずれもオーケストラ・ニッポニカ)

 

ご来場くださったお客様に無料配布のプログラム冊子は40ページ!当公演の「おさるのチラシ」とプログラム冊子をデザインしてくださったのはデザイナーの原田和香さん(右。左はプログラム編集長の団員・中村昌子)
(写真:いずれもオーケストラ・ニッポニカ)

 

レセプションにて祝杯をあげるキャストの皆様。舞台衣裳でなくてもこの華やかなオーラ!右から「スキトオリメ」大槻孝志さん、「女王ザル」田崎尚美さん、「オトモザル」原田圭さん、「ソノトオリメ」山下浩司さん、「くすの木」北川辰彦さん、「男」根本辰彦さん
(写真:澁谷学)