プロフィール
2002年9月設立。日本を代表する作曲家であり、かつその域にとどまらず多様な音楽的、社会的活動を実践して現代の日本音楽界に多大な功績を遺した故・芥川也寸志氏の志を継ぐべく誕生したオーケストラ。本名徹次を初代音楽監督(2003.1〜2011.4)として活動を開始し、2016年には野平一郎がミュージック・アドヴァイザーに就任した。
日本の交響作品を積極的に演奏すること、内外の埋もれた作品に光を当てて紹介するなどの活動に加えて、オーケストラ作品の委嘱や、アジアの国々との音楽分野に於ける国際交流なども活動の柱としている。 2003年2月に開催された設立演奏会(2回シリーズ、紀尾井ホール)は大きな反響を呼び、ライブCDも注目を集めた。その後20年間の活動を通して、初演以来埋もれていた日本の作品の蘇演は約130曲、演奏用楽譜を作成した作品は45曲、委嘱作品は17曲、制作・発売されたCDは15点、海外での音楽祭を3回(中国、ベトナム、フィリピン)開催するなど、地道に活動を続けている。 蘇演や復刻演奏に当たっては、失われている総譜やオーケストラ演奏用譜の復刻・校訂・製作を行ない、日本の作曲史上における作品の再発見、再評価の機会を創出するとともに、今後の再演に供するなど作品の普及にも努めている。取り組んだ作品の中には、プロフェッショナル、アマチュアを問わず他のオーケストラで再演され、ナクソスをはじめとする主要レーベルのCDに収録された作品も数多い。 2016年に発売されたCD「池野成:ラプソディア・コンチェルタンテ 石井眞木:アフロ・コンチェルト」(他に今井重幸:ゴジラのモティーフによる変容「ゴジラのフラメンコ」を収録)は、「レコード芸術」「音楽の友」等の専門雑誌で高く評価された。2019年にリリースされたオペラ『ニホンザル・スキトオリメ』のライブCDは、「レコード芸術」特選盤に、更に朝日新聞「for your Collectionクラシック音楽」欄で推薦盤に選定された。2022年の最新リリース「松村禎三 交響作品集」も「レコード芸術」特選盤となっている。 2019年9月 に第17回佐川吉男音楽賞(第34回演奏会 オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」)、2022年7月に 第21回佐治敬三賞(第38回演奏会「松村禎三交響作品展」)を受賞。 (2022年10月現在) |