第17回演奏会
プロフィール
2002年9月設立。日本を代表する作曲家であり、かつその域にとどまらず多様な音楽的、社会的活動を実践して現代の日本音楽界に多大な功績を遺した故・芥川也寸志氏の志を継ぐべく誕生したオーケストラ。本名徹次を初代音楽監督(2003.1〜2011.4)として活動を開始した。
 日本人の交響作品を積極的に演奏していくこと、内外の埋もれた作品に光を当てて紹介していくことといった文化活動のみにとどまらず、さまざまな国(特にアジア)や分野(演奏だけでなく作曲委嘱など)において幅広く交流していくことなど草の根レベルでの国際交流をも活動の柱としている。
 2003年2月に開催された設立演奏会(2回シリーズ、紀尾井ホール)は大きな反響を呼び、ライブCDも注目を集めた。その後12年間の活動を通して、初演以来埋もれていた日本人作品の蘇演は約100曲、演奏用楽譜を作成した作品は41曲、委嘱作品は13曲、制作・発売されたCDは11点、海外で音楽祭を3回(中国、ベトナム、フィリピン)開催するなど、着実に実績を積み重ねている。
 蘇演や復刻演奏に当たっては、失われている総譜やオーケストラ演奏用譜の復刻・校訂・製作を行なって、日本の作曲史上における作品の再発見、再評価の機会を自ら創出するとともに、今後の再演の為に譜面類を整備するなど作品の普及にも努めているので、取り組んだ作品の中にはプロフェッショナル、アマチュアを問わず他のオーケストラで再演されたり、ナクソスをはじめとする主要レーベルのCDに収録された作品も数多い。
 2011年秋の演奏会のライヴCD『もう直き春になるだらう−山田一雄交響作品集』は、「朝日新聞」「毎日新聞」等のレーコド欄や、「音楽の友」「レコード芸術」「モーストリークラシック」といった専門雑誌で、高い評価を受けて紹介された。2013年7月の演奏会『石井眞木へのオマージュ』は「音楽の友」の演奏会批評欄に取り上げられた。さらに、2016年1月に発売された「池野成:ラプソディア・コンチェルタンテ 石井眞木:アフロ・コンチェルト」(他に今井重幸:ゴジラのモティーフによる変容「ゴジラのフラメンコ」を収録)は「レコード芸術」「音楽の友」等の専門雑誌で高く評価されている。
 2016年6月、野平一郎がミュージック・アドヴァイザー に就任した。
 2019年9月 第17回佐川吉男音楽賞受賞(第34回演奏会 オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」)
 2022年4月 第21回佐治敬三賞受賞(第38回演奏会「松村禎三交響作品展」)