2015年 芥川也寸志 生誕90周年企画
  《芥川也寸志を観る、語る、聴く》
2015年11月22日(日)14:00開演(13:30開場)
東京代々木上原・古賀政男音楽博物館けやきホール
本催事は、事前申し込みによる無料ご招待となります。

事前申込受付は終了しております。会場に直接お越し下さい。お申し込みいただかなかった場合で、万が一満席の時にはお席をご用意できないことがございますので、予めご了承ください。

≪芥川也寸志を観る、語る、聴く≫
 今から約40年前、芥川也寸志は、長年音楽監督として活動を共にして来たアマチュアオーケストラ新交響楽団で、団設立20周年記念の演奏会に、日本の管弦楽作品のみのプログラムを2晩に分けてやりたい、と呼びかけた。10周年にはベートーヴェン・チクルス、その後ストラヴィンスキー三部作の一挙上演、と取り組んできた道筋からは想像を超えた提案で、団内は百家争鳴になったという。結局、芥川の説得が奏功し、演奏会は第8回サントリー音楽賞を得るほどの反響があり、10年間シリーズとして継続された。
その志の一端を継ぐものとしてオーケストラ・ニッポニカは「芥川也寸志メモリアル」を冠に戴いている。ご存命なら90歳。その記念年にあたり、芥川の音楽運動に死力を尽くした生きざまを多角的に振り返り、今後の糧としていきたい。

第一部【映像を観る】
現在30代以上の方は、NHKの「音楽の広場」で黒柳徹子と司会を務めるダンディな芥川や、その後に晩年まで司会をしていた「N響アワー」でゲストとともに音楽にまつわる興味深いエピソードを紹介するソフトな語り口の芥川の姿をご記憶かも知れない。これら「音楽の広場」や「N響アワー」は一部の映像がアーカイヴされており、一般の有料視聴が可能となっている。本日は、演奏会での指揮姿など発掘映像を中心に紹介する。

第二部【活動を語る】
芥川は作曲家として終生音楽を創り続けたことは言うまでもないが、同時に音楽を「育てる」「広げる」活動に身を挺していた。専門家を育て、聴衆を育て、音楽を社会の中に広げていくには何が必要かを考え続けた。実際には、さまざまな音楽番組でのパーソナリティー、音楽を含む文化施策とそれを支える財政についての提言、音楽賞やホールの建設等への提案、作曲家の地位向上や著作権問題への取り組み、多くの著作等々と八面六臂の活動だった。活動に注目し見守ったり、共に仕事をした方々に芥川を語っていただく。
  放送と芥川也寸志:三善清達
  日本近代音楽史と芥川也寸志:林淑姫
  芥川也寸志の音楽:船山隆

第三部【音楽を聴く】
「小鳥はとっても歌が好き…」ではじまる「小鳥の歌」が芥川の作品であることは、ほとんど意識されていないかもしれない。近年では、某携帯電話のCMで映画「八甲田山」の音楽が使われ評判になった。テレビの大河ドラマ「赤穂浪士」「武蔵坊弁慶」のテーマも有名だ。吹奏楽で「交響管弦楽の為の音楽」に接した人も少なくないだろう。寡作とも言われた芥川だが、作品リストを眺めると、実は交響作品、協奏曲、室内楽、器楽曲、歌曲、オペラ、バレエと、各ジャンルに複数の作品が在り、それぞれの作品が独自の存在感を放っていることがわかる。演奏される機会がほとんどない初期の室内楽作品や、歌曲を取り上げる。

芥川也寸志/ ヴァイオリンとピアノのための譚詩曲(1951)*
洋琴三重奏(1946) **
歌曲「車塵集」(訳詩:佐藤春夫)(1949)***
Nyambe(霊気)(1959)****

ヴァイオリン: 加藤のぞみ* **
ピアノ: 河野航* **
チェロ: 松本ゆり子**
ソプラノ: 鈴木美登里***
ピアノ: 三輪郁***
指揮: 由谷一幾****
室内楽: オーケストラ・ニッポニカ****
事前申込はこちら