歌稽古編~「女王ザル」役 田崎尚美さん

制作の現場から

オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』、いよいよ女王ザル役の田崎尚美さんの歌稽古です。女王ザル役は、このオペラで唯一の女声ソリスト。作曲家・間宮芳生にとっての女王ザルのイメージは、「たった一言でまわりのサルたちを従わせたり、指先をちょっと動かしただけでサルたちをひれ伏さすことなどあさめしまえ」。まさにそのとおり、女王ザル役は第1景では歌というよりはセリフに近いスタイルで始まり、時に激しい音の跳躍あり、時にむせかえるような官能の香り立つ旋律あり…。コレペティトゥール矢田信子さんのピアノに導かれ、田崎さんの豊かな声を通して、美しく聡明な女王ザルが次第にその姿を現わしてゆきます!