オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』の物語は、5人の歌手と1人の俳優、そして合唱団によって演じられます。「男」役を演じるのは、テアトル・エコー所属の俳優で、「スタートレック」「ミッション・インポッシブル」の吹き替えなど映画・アニメの声優としてもご活躍中の根本泰彦さんです。
オペラのすべては楽譜(スコア/総譜)に書かれているので、俳優が演じることを指定されている役であっても、楽譜の指定を実現することが求められます。昨日は根本さんの個人稽古が行われました。コレペティトゥール矢田信子さんはピアノを弾きながら歌手のパートを実際に歌い、その音楽に合わせて根本さんが台詞のタイミングや速さを調整されていました。「男」役は、物語全体の語り部である「くすの木」とのやりとりが多く、最後には作品の主題をお客様とともに受け止める重要な役どころなのです。