オペラは「音楽」と「言葉」による総合芸術。作曲家が優れた台本に出会えるかどうかが作品の成否を左右することは、プッチーニ、ヴェルディ、R.シュトラウスなどの例のとおり音楽史が物語っています。その意味で、作曲家・間宮芳生が詩人・木島始の「言葉」に出会って生まれたオペラ『ニホンザル・スキトオリメ』は、大変幸せな作品といえるでしょう!
木島始は、詩人・児童文学者・翻訳者・大学教授(英米文学)として幅広く多彩な業績を残し、ニッポニカとしてもどこから手を付けたらよいか悩ましいほどでした。このたび、東京都の練馬区立石神井公園ふるさと文化館・分室が、木島始の蔵書、童話の原画、生原稿、制作メモ、愛用品、手作り本など多岐にわたる遺品をコレクションとして所蔵されているとわかり、さっそく昨日訪問してきました。同分室で2016年に開催されたコレクション展「ことばって たのしいな~木島始の詩と絵本」(ワークショップや弾き語りコンサートなどで木島の詩を楽しむアクティブな催しだったようです!)についてお話を伺い、資料をいただいてきました。名作絵本「はなをくんくん」の翻訳でも知られる木島始の言葉の仕事について、音楽との関わりを中心にこれから少しずつご紹介していきますので、ご期待ください!