オーケストラのリハーサル~第3景、第4景の集中練習

制作の現場から

オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』は公演全体を通して四野見和敏先生に副指揮者をお願いしており、シーズンを通してご指導いただいています。11月前半のリハーサル日のうち、四野見先生のご都合が合わなかった第2週のみピンポイントで、宮松重紀先生にご指導をお願いしました。宮松先生は、各地のオペラ公演や後進のご指導にご活躍中で、東京・春・音楽祭では毎年、東京オペラシンガーズの「にほんのうた~合唱で聴く日本のうた」シリーズを指揮していらっしゃるオペラ指揮者です。
この日は、第3景「美しい女王ザルの望み」と第4景「絵かきザルの投獄」の2つの景のみを集中してご指導いただきました。女王の飽くなき要求が募っていく様子、芸術家として真実を描こうとするスキトオリメの苦悶などがドラマティックに表現される重要な場面です。オーケストラは、歌を支えるだけでなく、歌の合間を縫って機敏に、時には主体となって物語を担っていくこと、単にシンフォニックに楽譜を音にするだけでなく、歌に耳を傾けながら一緒にドラマを表現していくことが求められている、ということを改めて実感するリハーサルでした。